前立腺癌全摘出手術して約6年余、PSA(前立腺癌腫瘍マーカー)を6ヶ月に1回フォローしています。今年の定期検診の折、下腹部が時に引っかかることがある、どうも下腹部の右が、ぷっくと膨れていると主治医にアピール。早速ベッド上に横たわり触診、立ったまま触診、すぐにこれは鼠径ヘルニア、通称脱腸です、未だ手術はしなくても大丈夫です。
どうしますか?と問われました。治療方針は患者が決めるものという最近の大方のドクターの姿勢にまたまた接した感じでした。再度、どうします?と訊ねられ、一度外科で診てもらいますかと決断を迫られましたので、OKしました。主治医は、その場で外科のサイトを開いて診察の予約をしてくれました。
その日のうちに、外科の外来で診てもらったところ、手術はしても、しなくても良いという、先程の泌尿器科でのやり取りと同じことでした。病根が取除けるに越したことはないと考え、除去手術の道を決断しました。実は、手術馴れ?をしている精か、あまり抵抗なく決めました。その後、血液検査、尿検査、心電図、レントゲン検査をしました。CTの撮影やエコー検査などがある筈ですが、どういう訳か省かれていました。
不思議なことに、以上の検査の結果を踏まえて総合診断の上、除去手術に踏み切るかどうかの最終診断がある筈ですが、そのステップもなく、即座に入院手続きをするように看護師から事務的な連絡があっただけでした。
病名は右鼠径ヘルニア、でヘルニア修復手術のため、入院手続きをとりました。実は、手術の詳細を聞かされたのは、手術日の前日でした。後で知ったことですが、研修医が執刀してくれました。若い担当医がどうのこうのいうつもりありませんし、入院してから、じたばたしても始まりませんが、リスクの多い大手術とは言わないまでも、下腹部を5~6センチ近く切り裂くことになる担当医が誰とも知らず、入院してしまった迂闊さが悔やまれました。しかし時既に遅し、観念して息子ぐらいのドクターの説明を夫婦で聞きました。
説明のポイントは、腹が痛い、痛いと我慢して手で抑えて腸が中に引っ込むうちは良いが引っ込まなくなる嵌頓(カントン)と言う最悪の状態になると緊急入院手術ということになるから、今のうちに手術をした方が安全ということでした。外科外来で、「手術はしてもしなくても、どちらでもよい」とのドクターの表現
と相当開きがあることに気がつきました。(重病入院患者の多い中で、この程度の重篤さの低い手術は
大病院は経営効率の観点から敬遠する方針ではないかと、招かれざる入院患者では?という猜疑心を持ちかけましたが、これは根拠のない穿った見方かも知れませんので、この件は思考停止しました。)
手術しなくても無理をしなければ良いかも知れませんが、基礎体力をつけるために適度なウォーキングなどもしなければ、動脈硬化の改善が遅れるなど考えると自然に、手術する以外には無い観念した次第です。続きは、次回にします。